父が八尾市で歯科医院を開業しており、その影響が一番大きいですね。小さい頃から父の診療する姿を見て育ち、地域に密着した歯科医療というものを自然と学んでいました。
地域の方々の健康に寄り添い、困った時の相談相手になれる。そんな父の姿勢に憧れを抱いていました。将来の進路を考えた時、地域医療に貢献できる歯科医師という道を選びました。
当クリニックは2020年3月の開業ですが、きっかけは大阪府歯科保険医協会の新聞でした。以前からこの場所で長年診療されていた歯科医院が、医院を譲りたいという記事を見つけたのです。
当時は父の医院で勤務医として働いており、ゆくゆくは継承することも考えていました。しかし、この地域で歯科医療を必要としている患者さんのために、この場所で新たな一歩を踏み出そうと決意しました。
特に訪問診療に力を入れたいという思いがあり、この住吉区という地域なら実現できると感じたのです。
患者さんとのコミュニケーションを何より大切にしています。治療の説明は一度では終わらせず、ご理解いただけるまで丁寧に行うようにしています。
例えば「歯を抜く」と「神経を取る」では、まったく治療内容が異なります。しかし患者さんにとっては似たように感じることもあるため、誤解が生じないよう、視覚的な説明も交えながらできるだけわかりやすい言葉でお伝えするように心がけています。
治療方針も一方的に決めるのではなく、患者さんのご要望をしっかりとおうかがいし、複数の選択肢の中からご希望に沿った方法を一緒に考えていきます。
丁寧なコミュニケーションと確かな技術で
患者さんの健康をサポート
特に訪問診療と入れ歯治療に力を入れています。勤務医時代に訪問診療を多く経験し、地域のニーズを実感したことがきっかけです。
ご高齢の方への治療は、若い方とは異なる配慮が必要です。例えば入れ歯の調整にしても、ご本人の状態や生活環境に合わせた丁寧な対応が求められます。こうした経験を活かし、お一人おひとりに寄り添った診療を心がけています。
また、歯を長く保つための予防も注力している分野の1つです。できる限り歯を残す「保存」を重視し、定期的なメンテナンスを通じて、患者さんのお口の健康をサポートしています。
高齢化が進む中で、通院が困難な方が増えています。そういった方々のお口の健康を守るために、訪問診療は今後ますます重要になってくると考えています。
実際に診療していると、患者さんやそのご家族から「助かりました」「ありがとうございます」という声を多くいただきます。訪問診療の設備も昔に比べてずいぶん進歩し、クリニックと変わらない治療が提供できるようになりました。
なお、訪問診療の際は必ず私自身がおうかがいして、歯科衛生士や歯科助手とともに、責任を持って対応させていただいています。
人生100年時代と言われる今、お口の健康はQOL(生活の質)に大きく関わります。特に食事を楽しむためには、安定した噛み合わせが欠かせません。
入れ歯治療では、まずは保険診療での対応を基本としています。保険の入れ歯でもしっかりと作れば十分に機能しますし、修理もしやすいというメリットもあります。
見た目を気にされる方には、バネ(クラスプ)が目立たない工夫や、ノンクラスプデンチャーなど自費の選択肢もご提案しています。ただし、いきなり高額な治療をおすすめするのではなく、まずは保険の入れ歯を試していただき、必要に応じてステップアップしていく方針です。
お口の健康を守るため
気軽に相談できる歯科医院を目指して
歯医者さんに対して「怖い」「痛い」というイメージをお持ちの方は多いと思います。実際、久しぶりの来院で「実は怖くて…」とおっしゃる方も少なくありません。
しかし痛みが出てからの受診では、治療の選択肢が限られてしまうこともあります。早めの治療や定期的な検診を心がけることで、大切な歯を長持ちさせることができるようになります。
当クリニックでは患者さんの不安な気持ちに寄り添い、丁寧な説明と痛みの少ない治療を心がけています。お口の中で気になることがありましたら、些細なことでも構いませんので、どうぞお気軽にご相談ください。